玄関のドアを開けた瞬間、冬の冷たい空気が顔に当たった。
「今日もちゃんと出られた」と思いながら、しばらく歩き始める。朝6時台の大分県北部の道は、まだ人が少ない。遠くに山の稜線が見える。空が少しずつ明るくなっていく。
この景色を見られるようになるまでに、3回の挫折がありました。
「健康のために散歩を始めよう」と決意したのは数年前。でも最初の試みは1週間で終わり、2回目も途中で中断し、3回目も2ヶ月で飽きてしまいました。正直に言うと、「自分には続けられない」と思い始めていました。
4回目の挑戦で、ようやく続くようになりました。それは「目標の立て方」を変えたことが理由です。
この記事では、3回の挫折と、4回目に続けられるようになった3つのコツを正直に紹介します。
重要なお断り:本記事は個人の体験談です。運動は体調に合わせて行ってください。持病のある方は、必ず事前に医師にご相談ください。
朝の散歩を始めようとした理由
高血圧の管理のために、主治医から「日常的な有酸素運動を取り入れましょう」とアドバイスをもらったのがきっかけでした。
「有酸素運動」と聞いてすぐ思い浮かんだのが「ウォーキング」でした。特別な道具もいらず、費用もかからない。朝の時間を使えば仕事にも影響しない。理屈の上ではシンプルな習慣のはずでした。
でも、始めてみると「シンプル」と「続く」は別物でした。
3回の挫折と、その原因
1回目:意気込みすぎて1日1時間に挑戦 → 1週間で挫折
最初の挑戦では、「せっかくやるなら」と1日1時間のウォーキングを目標に設定しました。
1日目は達成できました。2日目も。でも3日目あたりから足が痛くなり始め、5日目には起き上がる気力がなくなり、1週間で終わりました。
原因の分析:目標が高すぎた。急に1時間歩けば、慣れていない体に負担がかかります。製造現場で言えば、いきなり最大稼働を続けようとして機械が壊れた状態です。
正直に言うと、このとき「意志が弱いから続かなかった」と自分を責めました。でも本当の原因は、目標の設定が間違っていたことでした。
2回目:天気が悪い日も無理に続けた → 風邪をひいて中断
2回目の挑戦では、目標を30分に下げました。これは正しい方向でした。
ところが、雨が降っても「目標は毎日続けること」と決めていたため、傘をさして歩き続けました。冷たい雨の中を濡れながら歩いた翌日、体調を崩してしまい、そのまま散歩が途絶えました。
原因の分析:「毎日続けること」を絶対条件にしてしまったこと。雨の日の代替案を考えていなかったことが原因です。「雨の日も無理して続ける」は、リスクの高いオペレーションです。
3回目:成果が見えず飽きた → 2ヶ月で挫折
3回目は、目標を「無理しない範囲で毎日外に出る」としました。雨の日はお休みにするルールも決めました。
2ヶ月は続きました。でもある日、「散歩を続けて何か変わったのか?」という気持ちが出てきました。体重が劇的に減るわけでもない。血圧の数値が急に良くなるわけでもない。「意味があるのかわからない」という感覚で、いつの間にか足が止まりました。
原因の分析:小さな変化を記録していなかったため、成果が見えなかった。達成感が積み重ならない習慣は、動機が続きません。
続けられるようになった3つのコツ
3回の失敗から気づいたことをもとに、4回目の挑戦では「やり方」を根本から変えました。
① 「歩く距離」ではなく「玄関を出ること」を目標にする
4回目の目標は、「玄関を出ること」だけにしました。
出たら何分歩いてもいい。すぐ帰ってもいい。とにかく玄関のドアを開けて外に出ることだけが「達成」の条件です。
これは最初、自分でも「さすがにゆるすぎないか?」と思いました。でもやってみると、「玄関を出たら、もう少し歩こう」という気持ちが自然に湧いてくることがほとんどでした。
「始めること」を簡単にするほど、続きます。これは3回の失敗で学んだ、一番大切なことです。
② 天気が悪い日は室内で代替運動
2回目の失敗を受けて、「雨の日ルール」を作りました。
雨の日・体調が優れない日・寒さが厳しい日は、外出しない代わりに室内で代替運動をします。私の場合は、NHKの「みんなの体操」を1セットか、椅子に座ったままできるストレッチを10分ほどやっています。
「今日はできなかった」ではなく「今日は代替運動をした」に変えること。このフレームの変換が、連続性を保つ鍵でした。
③ スマホアプリで歩数を記録(小さな達成感)
3回目の失敗を受けて、歩数を記録することにしました。
スマートフォンには標準で歩数計の機能があります(iPhoneなら「ヘルスケア」アプリ)。特別な機器を買わなくても、ポケットにスマホを入れて歩くだけで歩数が記録されます。
歩数を記録し始めてからの変化は2つあります。
変化①:昨日より少し多く歩こうという気持ちが自然に生まれる。「今日は○○歩」という小さな数字の積み重ねが、動機になります。
変化②:成果が見える。「先月より今月の方が平均歩数が増えた」という変化が数字でわかると、継続の理由になります。3回目に「成果が見えなくて飽きた」という失敗が、これで解消されました。
朝の散歩で得られた3つの変化
しばらく続けてみて、気づいた変化を正直に書きます。
変化①:朝の目覚めが変わった
散歩を始めてから、起き上がるのが苦ではなくなりました。「今日も外に出よう」という目的があると、なんとなく体が起きやすくなります。
変化②:昼間の気持ちが落ち着く
朝に外の空気を吸って歩いた日は、午前中の気分が違います。散歩後は頭がすっきりしている感覚があります。
変化③:季節の移り変わりに気づけるようになった
同じ道を毎朝歩いていると、植物の変化、気温の変化、日の出の時刻が変わることに気づきます。59歳になって初めて、「近所の道をこんなにじっくり見たことがなかった」と思いました。
大分県北部の散歩コース3選(地域情報)
地域の方に向けて、私が実際に歩いているコースを紹介します。
コース①:近所の農道沿い
家から歩いて5分ほどの農道は、早朝は車もほとんど通らず、静かに歩けます。田んぼの間の道を歩くと、季節ごとに景色が変わります。
コース②:近くの神社・寺の参道
地域には古い神社や寺が点在しています。参道を歩くと、自然と背筋が伸びます。朝の静寂の中で参拝を兼ねた散歩は、気持ちの切り替えにもなります。
コース③:公民館や運動公園の周辺
地域の公民館や運動公園の周囲は整備されていて歩きやすい。他のウォーカーと顔を合わせることで「自分だけじゃない」という気持ちになれます。
まとめ表|3回の挫折と続けられるようになったコツ
| 失敗の原因 | 改善したこと | |
|---|---|---|
| 1回目 | 目標を高くしすぎた(1日1時間) | 「玄関を出ること」だけを目標にする |
| 2回目 | 悪天候でも無理して続けた | 天気が悪い日は室内代替運動に切り替える |
| 3回目 | 成果が見えず飽きた | 歩数をアプリで記録して小さな達成感を積む |
まとめ
3回の挫折を経て学んだのは、「続けること」を目標にしないことでした。「今日玄関を出ること」だけを目標にする。それだけで十分です。
難しく考えなくていい。完璧な習慣を目指さなくていい。まず今朝、玄関のドアを開けて外の空気を吸ってみてください。それが最初の一歩です。
運動は体調に合わせて無理なく行ってください。持病のある方は必ず医師にご相談の上、実践してください。
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執筆者:なおじ
1967年生まれ、大分県北部在住。製造業41年・工程管理歴30年。59歳で定年・再雇用を目前に控え、年金・NISA・保険の見直しを自分で進めてきた経験をもとにブログを書いています。
【免責事項】 本記事は個人の体験談に基づく情報であり、医療アドバイスではありません。運動は必ず体調に合わせて行ってください。高血圧・心疾患・関節疾患など持病のある方、または体調に不安がある方は、必ず事前に医師にご相談の上、無理のない範囲で実践してください。体調の変化を感じた場合はすぐに運動を中止し、医療機関を受診してください。


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