「2026年4月の年金改正、得する話しか聞かない。本当に全員得するの?」
正直に言います。損する人もいます。
在職老齢年金の壁が65万円に引き上げられたのは事実です。でも、社会保険料の増加・扶養外れのコスト・繰下げへの影響など、見落としがちな盲点が3つあります。この記事では、改正の”光”だけでなく”影”も正直にお伝えします。
私自身も最初は「壁が上がって万々歳」と思っていましたが、妻の扶養や社会保険料への影響を調べていくうちに、手放しで喜べないケースがあることに気づきました。同じように「自分は大丈夫か」と不安に感じている方のために整理します。
📋 この記事でわかること
- 改正で損する可能性がある3つのケース
- 自分が損する側か判定する3つの質問
- 損しないための具体的な対策
盲点①:社会保険料・税金が増えて手取りが減るケース
年金が増えると、所得が増える=税金と社会保険料も増えます。「年金が増えた!」と喜んでいたら、住民税の請求が上がってきた——というのはよくある話です。
⚠️ こんな人は注意
- 改正前は年金が一部停止されていた人
- 年金増加分が住民税・所得税の課税ラインを超える人
- 国民健康保険に加入している人(保険料が所得連動)
具体例:月収30万円・年金15万円で改正前に年金が2万円停止されていた人が、改正後に全額受給になると——年間24万円増えるが、住民税・健康保険料が年間5〜8万円増加するケースもあります。手取りの純増は16〜19万円程度になります。
対策:増加分を事前にFPや税理士に試算してもらう。確定申告で控除(iDeCo・医療費控除など)を最大活用する。
盲点②:扶養から外れる”隠れコスト”
配偶者(妻)が夫の扶養に入っている場合、年金収入が増えると扶養の条件を外れる可能性があります。これが最も見落とされがちな盲点です。
| 扶養の種類 | 条件 | 外れた場合のコスト |
|---|---|---|
| 税法上の扶養 | 年収103万円以下 | 配偶者控除がなくなり税負担増 |
| 社会保険の扶養 | 年収130万円以下 | 国民健康保険に自分で加入(年20〜30万円) |
| 年金の第3号 | 年収130万円以下 | 国民年金を自分で納付(年約20万円) |
妻が専業主婦または扶養内パートの場合、改正で夫の年金が増えても妻自身の収入には直接影響しません。ただし、妻が自分でパート収入を得ている場合で、年金受給が始まって年収が130万円を超えると扶養を外れるケースがあります。
対策:年金増加後の年収を試算し、扶養ラインを超えないか事前に確認する。超える場合は働き方を調整するか、超えた分を運用に回す。
盲点③:繰下げ中の人への影響
今まさに年金を繰下げ中の人は注意が必要です。繰下げ加算率は「繰下げた月数×0.7%」で計算されますが、この計算の基礎となる年金額が改正前の基準で固定されている場合があります。
繰下げを選んでいる理由が「将来の受取額を増やすため」であれば、改正後に働きながら年金を受け取る選択肢を改めて比較検討する価値があります。
⚠️ 繰下げ中の人が確認すべきこと
- 繰下げの基礎額が改正後に見直されるか年金事務所に確認
- 繰下げを続けるか、今すぐ受給開始するか再検討
- 改正後の試算を「ねんきんネット」で確認
自分が損する側か?判定する3つの質問
🔍 判定チェックリスト
質問①:年金増加後の年収が130万円を超えますか?
→ 超える:扶養外れのリスクあり → 要試算
→ 超えない:問題なし
質問②:国民健康保険に加入していますか?
→ YES:年金増加で保険料が上がる可能性あり
→ NO(会社の健保):影響は限定的
質問③:現在、年金を繰下げ中ですか?
→ YES:年金事務所で改正後の試算を確認する
→ NO:問題なし
1つでも「要注意」がある場合は、FP(ファイナンシャルプランナー)への無料相談をおすすめします。多くの証券会社・銀行・FP事務所が無料相談窓口を設けています。
まとめ|改正は「全員得」ではない。でも対策できる。
2026年4月の年金改正は、多くの60代にとってプラスです。でも、社会保険料・扶養・繰下げの3つの盲点を知らずにいると、思わぬ損をする可能性があります。
大切なのは「自分への影響を試算すること」。ねんきんネットとFP相談を活用して、改正の恩恵を最大限に受け取りましょう。私も引き続き自分のケースで試算しながら、このブログで情報を更新していきます。
私が実際に試算してわかったこと
記事で「盲点がある」と書きましたが、自分ではどうだったか。実際にやってみた結果を共有します。
【私の条件】
- 再雇用後の月給見込み:約22万円(年収約264万円)
- ねんきんネットで確認した年金見込み:月約16万円(年収約192万円)
- 妻:現在パートで年収約80万円(扶養内)
盲点①(社会保険料)への影響:在職老齢年金の壁(65万円)は問題なし。22万円+16万円=38万円で超えない。ただし年金受給が始まると確定申告が必要になり、住民税が数万円増える見込みです。
盲点②(扶養)への影響:妻のパート年収は80万円。年金が増えた分は「私の収入」なので、妻の扶養状況には直接影響なし。ただし妻がパートを増やして年収130万円を超えると扶養外れになるため、妻と「パートの上限」について話し合いました。
盲点③(繰下げ)への影響:私はまだ年金受給前(59歳)なので繰下げは選択肢の一つ。改正後のシミュレーションをねんきんネットで確認し、「65歳から受給開始」と「67歳まで繰下げ」の2案を比べた結果、65歳開始が私の場合は合理的と判断しました。
自分のケースを試算してみると、「思ったほど損しない」とわかり安心しました。一方で妻の扶養ラインや確定申告の必要性など、知らないと見落とす落とし穴がいくつかあることも実感しました。ぜひご自身でも試算してみてください。
参考・出典
【免責事項】本記事は個人の体験・調査に基づく情報提供であり、投資・税務・年金に関する専門的なアドバイスではありません。投資にはリスクが伴い、元本割れの可能性があります。実際の投資判断・税務処理・年金手続きについては、FP・税理士・年金事務所など専門家にご相談ください。


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