妻は18歳のとき、卓球で実業団に入っていた。
そんな話を結婚してから何度か聞いたが、私には「遠い昔の話」にしか聞こえなかった。私自身が運動音痴で、スポーツとはほぼ無縁の人生を送ってきた。妻の若いころの話は、まるで別の世界の出来事のようだった。
その妻が去年、バドミントンを始めた。きっかけは友人からの一言だった。
友人の誘いで始めたバドミントン
「一緒にやらない?」と友人に声をかけられたのが1年ほど前のことだ。週1回、2時間。地域の体育館で仲間が集まる、ゆるいサークル活動だった。
妻は最初、少し躊躇していた。「もう59歳だし、昔みたいには動けないから恥ずかしい」と言っていた。学生時代に実業団レベルで打ち込んでいたからこそ、今の自分との差が見えてしまうのかもしれない。
それでも「友達と一緒なら」という気持ちが上回って、始めることにした。
1年間で変わったこと
私が外から見ていて、一番はっきりわかった変化は「疲れにくくなった」ことだ。
去年まで妻は、夕方になると「なんか体が重い」とよく言っていた。買い物から帰ってきても、料理しながら「疲れた」と口にすることが多かった。特に体のどこかが悪いわけではなく、なんとなくいつもだるい、という状態が続いていた。
バドミントンを始めて3ヶ月ほど経ったころから、その言葉を聞く回数が減ってきた。夕方になっても動けている。週末に出かけても「疲れた」と言わなくなった。
本人に聞くと「動いているほうが逆に疲れにくくなった気がする」と言う。運動していないほうが体がなまって重くなる、という感覚らしい。確かに言われてみれば、そういうものかもしれない。
体重も少し落ちた。これは妻が自分から言っていたことではなく、久しぶりに会った妻の友人が「なんかすっきりしたね」と言っていたので、本人も少し嬉しそうにしていた。
週1回2時間、続けられた理由
妻が1年間続けられた理由は、友人と一緒だったことが大きいと思う。
「今週はしんどいから休もうかな」と思っても、友人が待っていると思うと動ける。逆に言えば、ひとりで始めていたら3ヶ月で止まっていたかもしれない、と妻自身が言っていた。
週1回というペースも良かったようだ。毎日ではないから「できない日が続いて嫌になる」ということが起きない。2時間という時間も、長すぎず短すぎず、終わったあとに達成感がある長さらしい。
18歳のころと同じようには動けない、それはわかっている。でも「昔のようにやろう」という気持ちより「楽しく続けよう」という気持ちに切り替えたことが、59歳での再開を可能にしたのだと思う。
夫の私は、まだ始めていない
妻の変化を1年間見てきて、正直に言うと「自分も何か始めたほうがいいな」という気持ちはある。
ただ、私は運動音痴だ。学生のころから体育の授業が苦手で、球技も走ることも、人並みにできた記憶がほとんどない。妻みたいに「昔やっていたスポーツを再開する」という選択肢もない。
バドミントンに誘われたこともあるが、妻の友人たちの中に混じって下手な姿をさらすのは、正直気が重い。体を動かすこと以前に、「できない自分を人に見られる」というハードルが高い。
これは運動音痴の人間に特有の感覚だと思う。スポーツが得意な人には「そんなこと気にしなくていい」と言われるが、気にしてしまうのが現実だ。
妻の変化を見ながら「何かしなきゃ」とは思っている。ただ、まだ一歩が踏み出せていない。このブログを書いている時点では、正直まだ迷っている。
59歳からスポーツを始めるなら
妻を見ていて感じたのは、59歳からスポーツを再開・新しく始めるときのポイントは3つだということだ。
① 一人でやらない 友人や仲間と一緒に始めることが、続けるための最大の条件だと思う。妻が1年続けられたのは、友人がいたからだ。ひとりだとさぼれてしまう。
② 週1回から始める 毎日やろうとすると続かない。週1回・2時間という妻のペースは、現実的で続けやすいちょうどいい頻度だった。「少なすぎる」くらいのペースが、長期的には続く。
③ 昔と比べない 妻は実業団出身だが、今は「昔のようにはできない」を受け入れている。59歳の自分の体に合ったペースで楽しむことが、長続きの秘訣だと感じる。
バドミントン用具について
妻が使っているラケットとシューズは、楽天ROOMにまとめています。59歳から始める方向けに、軽量で扱いやすいものを選んでいます。
※初めて始める場合は、まずレンタルや仲間のものを借りてから、続けられそうなら道具を揃えるのがおすすめです。
まとめ
- 妻が59歳でバドミントンを週1回再開して1年経った
- 一番の変化は「疲れにくくなった」こと
- 続けられた理由は「友人と一緒」「週1回」「昔と比べない」の3つ
- 夫(私)は運動音痴で、まだ始められていない——でも、妻の変化を見ていると、何か始めたいという気持ちは少しずつ芽生えている
「59歳から体を動かすのは遅い」なんてことはないと、妻を見ていて感じる。ただ、始め方と続け方のコツは、若いころとは少し違う。それが1年間の観察でわかったことだ。
著者:なおじ(59歳) 定年を前に、夫婦ふたりの暮らしを整え直している59歳。片付け・節約・健康について、体験をもとに書いています。妻は元実業団選手、夫は筋金入りの運動音痴という夫婦です。
※この記事は筆者および家族の個人的な体験に基づいています。運動の効果には個人差があります。持病や体の不調がある方は、運動を始める前に医師にご相談ください。
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