「働いたら手取りが減った」「年金をもらいながら働くと税金はどうなる?」——60代後半は年金・給与・税金・社会保険が複雑に絡み合う時期です。
この記事では、60代後半に知っておくべき「お金の全体像」をチャートと表でわかりやすく整理します。
👉 そもそも自分の年金額がわからない方は年金の見込み額を初めて確認した話もあわせてご覧ください。
📊 60代後半のお金の流れ|全体チャート
60代後半のお金の構造(シンプル図解)
【収入】
├─ 老齢厚生年金(65歳〜)
├─ 給与・報酬(働いている場合)
└─ その他(iDeCo・NISA・不動産など)
↓
【引かれるもの】
├─ 所得税
├─ 住民税
├─ 健康保険料(社会保険 or 国保)
└─ 介護保険料(40歳〜)
↓
【手取り】
① 在職老齢年金(65万円の壁)
65歳以降も働く場合、年金+給与の合計が月65万円を超えると年金が減額されます。2026年4月の改正で基準額が月50万円から65万円に引き上げられました。
| 項目 | 改正前(〜2026年3月) | 改正後(2026年4月〜) |
|---|---|---|
| 支給停止基準額 | 月50万円 | 月65万円 |
| 影響を受ける人 | 年金+給与が月50万円超 | 年金+給与が月65万円超 |
| 減額の計算式 | (年金+給与-基準額)÷2 が減額分 | |
👉 詳しい計算方法・早見表は月収別・年金別 早見表をご覧ください。
② 65歳以降の所得税の仕組み
年金と給与はそれぞれ別々に課税されます。合算されるので注意が必要です。
| 収入の種類 | 課税の区分 | 控除 |
|---|---|---|
| 老齢年金 | 雑所得 | 公的年金等控除 |
| 給与・報酬 | 給与所得 | 給与所得控除 |
| iDeCo受取 | 退職所得 or 雑所得 | 退職所得控除など |
公的年金等控除額(65歳以上)
| 年金収入(年額) | 控除額 |
|---|---|
| 110万円以下 | 110万円(全額控除) |
| 110万円〜330万円未満 | 収入×25%+27.5万円 |
| 330万円〜410万円未満 | 収入×15%+68.5万円 |
| 410万円〜770万円未満 | 収入×5%+110.5万円 |
③ 社会保険料(健康保険・介護保険)
| 保険の種類 | 65歳未満 | 65歳以上 |
|---|---|---|
| 健康保険 | 給与から天引き | 給与から天引き(継続) |
| 介護保険料 | 給与から天引き | 年金から天引きに変わる |
| 厚生年金保険料 | 給与から天引き | 70歳で終了 |
⚠️ 65歳で変わるポイント
- 介護保険料が年金から天引きになる(特別徴収)
- 年金収入が年間18万円未満の場合は普通徴収(自分で支払い)
- 70歳以降は厚生年金保険料の天引きがなくなる→給与の手取りが増える
④ 手取りシミュレーション(月収25万円+年金15万円の場合)
| 項目 | 金額(月額概算) |
|---|---|
| 給与収入 | 250,000円 |
| 老齢年金(支給額) | 150,000円 |
| 在職老齢年金による減額 | 0円(合計40万円<65万円) |
| 健康保険料(目安) | ▲ 約12,000円 |
| 介護保険料(目安) | ▲ 約6,000円 |
| 所得税・住民税(目安) | ▲ 約15,000円 |
| 手取り合計(概算) | 約367,000円 |
※上記は概算です。扶養・控除の状況により異なります。
✅ まとめ:60代後半のお金を守る3つのポイント
- 在職老齢年金の壁(月65万円)を把握して働き方を設計する
- 介護保険料が65歳から年金天引きになることを知っておく
- 70歳以降は厚生年金保険料がゼロになり手取りが増える
👉 繰下げ受給と働くことどちらが得かを判断したい方は繰下げ vs 働く フローチャートもあわせてどうぞ。
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執筆者:なおじ
1967年生まれ、大分県北部在住。製造業41年・工程管理歴30年。59歳で定年・再雇用を目前に控え、年金・NISA・保険の見直しを自分で進めてきた経験をもとにブログを書いています。


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