「保険は必要なもの」と思い込んで、中身を確認しないまま何年も払い続けていた。
毎月の保険料を「見て見ぬふり」していた
保険料の引き落としは、毎月ひっそりと口座から消えていた。
合計すると月に2万円を超えていた時期もある。でも「保険だから仕方ない」「何かあったときのために必要」と思い込んで、中身をちゃんと確認したことがなかった。
保険の証書は、押し入れの奥の書類ケースに入ったまま、何年も開いていなかった。何の保険に入っているか、正確に把握していなかった。それが59歳までの私の現実だった。
子どもの独立が、見直しのきっかけだった
末っ子が社会人になって家を出たのが、保険を見直すきっかけになった。
「子どもが独立したら保険を減らせる」という話は、以前から聞いたことがあった。でも「いつかやろう」と後回しにし続けていた。
今回、固定費の棚卸しをする中で、久しぶりに保険の証書を引っ張り出した。並べてみると、加入している保険が5種類もあった。「これ、全部今の自分に必要なのか?」と初めて疑問を持った。
解約した3つの保険と、その理由
じっくり確認した結果、3つの保険を解約することにした。解約の理由を正直に書く。
① 学資保険(こども保険)
末っ子が大学を卒業したタイミングで、満期を迎えていた。「そういえば満期後もそのまま引き落とされてたな」と気づいたのは、証書を見直したときだ。
すでに役割を終えていた保険だった。すぐに解約手続きをした。
② 死亡保険(生命保険)
加入した当時は、子どもが3人いてローンも残っていた。「自分に何かあったとき、家族が困らないように」と入った保険だった。
でも59歳の今、子どもは全員独立している。住宅ローンも残り少ない。妻は働いており、自分に万が一のことがあっても、生活が立ちいかなくなるリスクは当時とは全く違う。
「誰かを養う必要がある間の保険」という役割は、すでに終わっていた。保障額を大幅に下げた上で、割高になっていた終身保険を解約した。
③ 導入済みの特約・医療保険の一部
生命保険に付帯していた特約の中に、「就業不能保険」が含まれていた。定年間際の59歳では、就業不能になった場合の保障より、老後の生活費の方が現実的な課題だ。この特約を外した。
また、加入していた医療保険を見直した。入院日額の高い古いプランから、必要最低限の保障に切り替えた。ガン保険は継続したが、重複している保障を整理した。
やってみて気づいた「解約の手順」
保険の解約は、電話一本で始められた。
保険証書に書いてある「お客さまサービスセンター」に電話し、「解約を検討している」と伝えると、手続きの方法を教えてもらえた。書類が郵送されてきて、記入して返送するだけで完了した。
一つ想定外だったのは、担当者からの引き止めトークだ。「今解約すると損になる場合があります」「特約だけ外すこともできます」と、いくつかの提案をされた。
すべてを即断したわけではなく、一度電話を切って自分で整理し直してから、改めて判断した。焦らず、自分のペースで進めることが大事だと感じた。
解約してよかったこと・後悔したこと
よかったこと:
月の保険料が5,000円以上下がった。年間にすると6万円以上の話になる。定年後の家計を考えると、この金額の差は小さくない。
それ以上に大きかったのは、「自分の保障を把握できた」という安心感だ。何に入っているかわからないまま払い続けていたときより、今の方がずっと気持ちが楽だ。
後悔したこと:
もう10年早くやっていれば、と思う。子どもが独立したのは数年前だった。「いつかやろう」と後回しにした分、不要な保険料を払い続けていた。
また、解約前にファイナンシャルプランナーなど専門家への相談も選択肢としてあった。私は自分で判断して進めたが、保険の内容や家族の状況によっては、専門家に相談してから動く方が安心できることもあると思う。
保険の見直しで一番大事だと思うこと
保険の見直しに「正解」はない。家族の状況、収入、持ち家かどうか、健康状態——さまざまな条件で、必要な保障はまったく変わってくる。
ただ、59歳の私が実感したのは「ライフステージが変わったら、保険も見直す」という当たり前のことだ。
子どもが生まれたとき保険に入り、子どもが独立するまでそのまま放置していた。でも、その間に家族の状況は大きく変わっている。20年前に必要だった保障が、今も同じように必要かどうかは、改めて考える価値がある。
定年を前にした今は、「残りの人生に必要な保障は何か」を考えるいいタイミングだと思う。押し入れの奥にある保険証書を、一度引っ張り出してみてほしい。
この記事は個人の体験をもとに書いています。保険の解約・見直しは個人の状況によって判断が大きく異なります。ご自身の状況に合わせて、必要に応じて専門家にご相談ください。
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